明石のタコ=天草牛深のタコ??

タコといえば明石のタコが有名です。

が、実は明石のタコは天草牛深のタコが起源なのです。

明石のタコは昭和38年の海水の異常低温冷害で一度絶滅してるんです。

タコは、通常、5度以上でしか生きられません。

このとき海水温度は4度まで下がってしまい、明石のタコは死滅。

そんなときに明石を救ったのが、天草牛深のタコなんです!

はるばる熊本から3万7千匹、10トン以上のメスダコを明石まで運び放流!

その結果、明石のタコは、今日の全盛となっているのです。

つまり、現在生息している明石のタコは天草牛深起源のタコということになります。

明石海峡の激しい海流で揉まれて育つ明石のタコは、足が太く短く、弾力性があると言われていますが、天草牛深も負けていません。

そりゃそうです。ルーツを辿れば同じタコですから…!

そんな天草牛深のタコが5月より解禁となります。

シーズンは5~8月です。

タコ愛がスゴイ!「天草ありあけタコ街道」

天草ではタコが獲れる時期に、8本足を広げた干しダコが国道324沿いに多く見られることから、国道324沿いの有明区間を「天草ありあけタコ街道」と名付けています。

タコが天草のまちづくりの一環として大活躍しているんです!

到着して待ち構えているのがこれ!

かわいさのカケラもない(笑) …リアルで、ちょっとグロいです。

隣には、タコ供養塔「祈りダコ」が。

タコへの感謝供養、豊漁・海難事故防止などの願いを込められて、作られたとか。

こちらは可愛いですね。2本の足で祈るポーズとねじり鉢巻がポイント!

しかし、このモニュメントに書かれた「五多幸」「五つの幸せ」とは、なんのことなのだろう…。

辺りをよく見渡してみると、説明書きがありました。

天草牛深のタコの素晴らしき効果効能

天草牛深のタコは美味しいだけでなく「五多幸(ごタコう)」があるのです!

  1. 受験にパス! 置くとパス!
  2. 健康に良い! タウリン豊富!頭に最高!
  3. 恋愛成就! 二人の愛はくっつくと離れない吸盤のごとし!
  4. 子宝に恵まれる! タコはいっぱい赤ちゃんを生みます!
  5. 商売繁盛! お客さんに吸い付き離れない!

タコに、こんなにも「幸」があるとは…。驚きです!!

天草牛深のタコの加工商品いろいろ

売店ではタコにまつわる色んな商品が販売されています。

タコおやじ直伝! タコステーキ!

煮付けにしてあって美味しそうです♪

こちらは、ホシダコ。本当に飛んでいきそうです!

多幸(タコ)壺から出てくるご多幸(タコ)。まるで地球外生命体のよう

天草牛深で、タコの漁法はタコ壺を利用したもの。狭い隙間に潜み身を守ろうとするタコの習性を利用しています。

網漁と比べると、タコの身体を傷つけることがなく、綺麗で新鮮なタコを水揚げできます。

良く耳にする話ですが、タコを最初に食べた人間は勇者だと思います。

その異形は、まるでハリウッド映画のエイリアンのよう…。

海の底に沈められたタコ壺の中から必死で抜け出す姿には驚嘆です。

海底に仕掛けられた暗くて狭くて窮屈なタコ壺から抜け脱したところ。

羽を広げるかのように足をのびのびと伸ばしています。

タコは自分の身を隠すために、狭い所に入る習性があるため、海底ではタコ壺に入るようです。

足元の吸盤に力をぐっと入れて立とうとしています。

フニャフニャな体に何をどうやったら力が入るのか想像ができません。

吸盤からナニカを発射して、あたかも空に飛び立とうとしてるかのようにも見えます。

まぁ、タコが飛ぶわけもなく、また地面に広がってしまいました。

タコはこうやって前へ前へ進むのだな、と感心してしまいました。

そしてタコは船にあげられ、牛深市場に上陸を果たした

タコ壺から這い出たタコは漁師により大きなバケツに収められていきます。

自ら狭いところへと入り込もうとするのに、漁師の手にかかるとそこから逃げ出そうとします。

活きが良いので、吸盤での吸い付き力も力強いんです。

手で引き剥がそうとすると、手にヌルヌルと絡まり、吸い付いてきます。

さすが明石タコのルーツといわれる、天草牛深のタコといったところですね。

10匹ほどのバケツに押し込められたタコ。

なんとかして逃げようと足をもがいています。

このバケツごとで目方を測るわけですが、そこは漁師さん達、手慣れた動きでサクサクと進めていきます。

こうして牛深市場にて競り落とされ、各地の魚屋さんに引き取られ、飲食店へ運ばれていきます。

※赤い長靴を履いている人が競りを仕切る偉い人です。帽子も赤でいやはやかっこいい。

当社に到着した天草牛深のタコ。

活きが良く、いきり立っています。

煮ダコや唐揚げも美味しいけれど、熱々のアヒージョもオススメ!

最後に、タコを使った料理を紹介。

熱々の鉄板でオリーブオイルとニンニクと共に、グツグツと野菜と一緒に煮込んだ「タコのアヒージョ」。

肉厚のタコの食感と野菜のホクホク感がたまりません。

お酒にもぴったりな一品です。

(材料)二人前

  • ボイルダコ 120グラム
  • ブロッコリー 3/1
  • ニンニク 2片
  • 塩 小さじ2/1
  • オリーブ油 100㏄

(作り方)

  1. ボイルダコは食べやすい大きさにブツ切りでカットする。
  2. ブロッコリーはよく洗って小房状にカット。ニンニクはスライスで準備する。
  3. 切り分けたタコとブロッコリーの水分をよく切り、小さめのフライパンかスキレットを準備する。オリーブ油と塩を入れて中火で加熱。
  4. タコとブロッコリー、ニンニクスライスを入れて3分間ほど煮込んだら完成。

もう一品「タコの唐揚げ」

おすすめのもう一品、「タコの唐揚げ」のレシピをご紹介!

(材料)二人前

  • ボイルダコ 150グラム
  • 片栗粉 大さじ5
  • カットレモン 2櫛
  • 塩コショウ 適量
  • ポン酢 適量

(作り方)

  1. ボイルダコは食べやすい大きさにブツ切りでカットする。
  2. タコの水分をよく切って適当なボールに移す。片栗粉を打ち、よくまぶす。
  3. 170℃に温めた油で色よく揚げていく。
  4. 器に盛り込み完成。お好みで塩コショウやポン酢でお召し上がり下さい。

気になる真だこの相場は?

スーパーなどでは外国産の真だこが多くありますが、

国内産の真だこですと一般的におよそ2,000円〜3,000円前後が多いと見受けられます。