魚チャレンジ! どこかで聞いた事あるフレーズですね(笑)。今回は「魚チャレンジ」と私が勝手に呼んでいる「魚さばきコンテスト」をレポートします!

初開催の「魚さばきコンテスト」

寿司や和食一筋◯十年の大ベテランの方。まだ魚を扱った事すらない方。ただ魚が好きな方。当牛深水産の読者様は、色んな方がいらっしゃると思います。

当たり前ですが、釣った魚はさばかないと食べられません(鱗もつけたまま丸焼きにするような無人島ぐらしのワイルドな方は除く)。美味しい魚を美味しく食べるためには「さばく」技術が必要です。

飲食店の皆様にとっては「美味しく」だけでなく「見た目」そして「歩留まり(原価率)」もとても大事になってきます。そうした意味で、「魚をさばく」ことは、総合的な技術が必要なものなのです。

ということで、今回は熊本市の「HERO海」という居酒屋に潜入。2019年3月7日に初開催された、「魚さばきコンテスト」を取材しました!

現在、HERO海は熊本市内に居酒屋業態を4店舗、寿司業態を2店舗構えています。そのHERO海グループの各店より、最近入社した者、最近魚を覚え始めた者など、計6名が集いました。鯛の刺し身をいかに速く、美しく、さばいて盛り付けることができるかが試されます。

スピード・見栄え・味を総合的に評価

コンテストは以下の流れで行われました。

まず、牛深水産が水洗い(うろこ・内臓をとった状態)した鯛を準備。「ヨーイドン!」で鯛を三枚おろし・皮引きまで行い、刺し身をひいて盛り付ける事で完成。完成までにかかった時間も計測。

HERO海の各店長や社員大勢が観ているなかとても緊張した様子で大会は進んでいきました。

用意された鯛はこちら。これを三枚おろしして刺し身にしていくのです。

まずは頭を落とします。

身をえぐらないよう、丁寧かつスピーディーに骨から身をはずしていきます。

三枚おろしして皮を引いた状態がこちら。

そして鯛を引いて盛り付け。

グラム数も審査の対象です。

スピード・見栄え・味など多岐にわたり、総合的に審査員から評価されました。

栄えある第1回魚さばきコンテスト優勝者は。。。

手取本町店 森本尚武さんでした!

もともとアルバイトからスタートし、社員になった情熱あふれる若手料理人。表彰とあわせて、社長より金一封も手渡されました。おめでとうございます!

「魚さばきコンテスト」のポジティブな効果とは

魚さばきコンテストの意義・効果について、参加者へのアンケートを実施しました! ここからはその回答内容をご紹介します。

Q:魚料理を作ること、提供することに影響を与えそうですか?

・魚を触る機会を頂くことによってより一層魚に興味が生まれ、沢山のお客様に食べてほしいと思いました。
・魚をさばくことへの興味・関心が今まで以上に高まり、さばいた後の二次加工にも興味がわきました。
・間違いなく自分のレベルアップになっていると思います。
・まず魚をさばいて食べてみる。あらゆる角度から魚を理解しなければ、お客様に提供することはできないと改めて感じました。
・魚に対して感謝するようになりました。
・さばきの良し悪しによって、魚の価値も大きく変わると感じました。

Q:HERO海の「売り」は新鮮な魚ですが、お客様へ提供する上で今後どういった教育があればいいと感じますか?

・今後も魚コンテストを続けていくことです。それにより、魚に興味を持つ、またはスキルアップする機会が増えると思います。お客様におすすめする際にも、詳しく説明できるようになるでしょう。
・さばき方の基礎の教育が必要だと思います。
・座学も大切かとは思いますが、今回のように経験に勝る知識はないと感じます。
・廃棄に対しての危機感を持つ事ができるようになる研修があってもいいかもしれません。

参加者の皆さんは、非常にポジティブな効果を感じていらっしゃるようですね!

今回にように、コンテストや大会形式にすることで、「やる気スイッチ」もオンになりますし、体験型の取り組みはより深い知識として参加者に根付くことでしょう。皆様の店舗でも取り入れてみてはいかがでしょうか。現場からは以上です!