牛深では珍しい金のオコゼが水揚げされるという記事を以前ご紹介しました。

それ以外にも金の名称がつく魚が天草牛深で獲れるんです。

それは「ふぐ」。「カナトフグ」や「シロサバフグ」と呼ばれるフグです。

どうですか?なんか全身が金色に神々しく輝いているようにみえませんか?

そうです。天草牛深では「金ぶく」と呼ばれています。

ブランド化された「牛深金ぶく」はふぐなのに毒がない!その特徴は?

まず大きな特徴としては「無毒」。一般的なふぐとは違い、毒がないので、安心して食べられます。

なお、牛深水産にはふぐ免許取扱者もおりますので、普通のふぐも安心です。

通常は「身欠き」として、頭とエラと内臓を取り外し、身の部分だけを提供しております。

また、牛深金ぶくであることを認定するための5つの基準が以下です。

  1. 天草灘(天草の沖合)で獲れたふぐであること。
  2. カゴ漁業で獲れたふぐであること。(魚体を傷つけない)
  3. 大きさ150グラム以上であること。(150グラム以下は資源保護のため獲らない)
  4. 漁獲後、ただちに氷〆されること。(鮮度保持)
  5. 表面が金色で傷がない。(美しさ)

ふぐの産地としては、関門海峡に面する山口県下関や福岡県が有名なのですが、下関のふぐに負けず劣らず業界では有名なのです。

実際「牛深金ぶく」の多くは山口県や福岡県へも流通しています。

明石のタコのルーツが天草牛深のタコと同様、一般の人は知らないけれども、全国に認められた逸品であることは間違いないでしょう。

牛深金ぶくの気になるお値段と旬は?

金ぶくの旬は秋から春にかけてです。

関東ではなかなか流通しないのですが、1キロ1,000円~が多いように見受けられます。

平均的な1尾サイズが200グラム〜300グラムなので、1尾200円〜300円といったところでしょうか。

牛深金ぶくを獲る「カゴ漁業」とは?

牛深金ぶくを名乗るには以下の5つの条件に適合している事が求められます。

  1. 天草灘(天草の沖合)で獲れたふぐであること。
  2. カゴ漁業で獲れたふぐであること。(魚体を傷つけない)
  3. 大きさ150グラム以上であること。(150グラム以下は資源保護のため獲らない)
  4. 漁獲後、ただちに氷〆されること。(鮮度保持)
  5. 表面が金色で傷がない。(美しさ)

このようにひもがついたカナトフグ捕獲用のカゴに餌を入れて等間隔に海に沈めていきます。

夜明けから出航し、海に投げ入れていきます。すると1時間ほどでフグがかかるそうです。

ほかにもこんな漁法があります。

一本釣り・延縄マダイ、マアジ、イシダイ、イサキ、ハタ類
曳き縄漁ブリ
素潜り漁ウニ類、アワビ等貝類、トサカノリ、ワカメ
刺し網等の網漁業キビナゴ、ヒラメ、モジャコ、ボラ類
定置網マダイ、ブリ類、アオリイカ、その他
小型底曳き網マダイ、アカムツ、アンコウ、イトヨリダイ、ホウボウ、ヒラアジ、エソ、ウチワエビ
棒受け網イワシ類、アジ類、サバ、ソウダガツオ
まき網イワシ類、アジ類、サバ、ソウダガツオ
タコツボ・カゴ漁マダコ、シロサバフグ
養殖マダイ、ブリ、クロマグロ、真珠

こちらの記事では、棒受け網漁をご紹介しています。

金ぶくのおすすめの食べ方

金ぶくのおすすめレシピをご紹介します!

金ぶくの唐揚げ

材料(2人前)

  • 身欠き金ぶく 3匹分
  • 片栗粉 大サジ5
  • シシトウ 2本

※漬けダレ※

  • 水 350㏄
  • 薄口醤油 50㏄
  • 料理酒 50㏄
  • おろし生姜 大サジ1

作り方

  1. 身欠き金ぶくを食べやすい大きさにブツ切りする。
  2. 漬けダレの材料を混ぜ合わせ、タッパーウェアかボウルに移し、ブツ切りしたふぐを2時間程冷蔵庫で漬け込む。
  3. 漬けダレからふぐを取り出してよく水分を拭き取る。片栗粉をまぶして
    170℃の油でカラッと揚げる。シシトウも素揚げしておく。
  4. 油を切って器に盛り付け、シシトウをあしらって完成。味はついていますが、お好みでポン酢でお召し上がり下さい。

金ぶくと野菜の炒め

材料(2人前)

  • 身欠き金ぶく 2本
  • ピーマン 1個
  • パプリカ赤 4/1個
  • エリンギ 1本
  • 塩ダレ 大サジ4(市販の焼き肉の塩ダレで可)
  • 塩コショウ 適量
  • サラダ油 大サジ1

作り方

  1. 金ぶくは3枚におろし、厚めにスライスする。ピーマン・パプリカは縦にスライスし、エリンギは薄くスライスする。
  2. フライパンを熱してサラダ油を敷き、中火でスライスしたふぐを軽くソテーする。火が通ったところでピーマンなど、野菜を入れて軽く火を通す。
  3. 全体がしんなりしたら、塩ダレをかけて全体に行き渡るように混ぜる。
  4. 皿に盛り合わせて完成。