お祝い事にもぴったりな高級魚アコウ
天草牛深で、4月〜9月(春〜夏)が旬の魚といえば「アコウ」。色鮮やかで、お祝いごとにもぴったりなんです。
「大将!今度うちのカカアの誕生日なんだよ!なんか派手なやつ用意してくれねぇかなぁ」
なんて、そんなちゃきちゃきの江戸っ子はもはやテレビの中にしか存在しないと思いますが、飲食店の方ならそれに近いリクエストを受けられたことはあるでしょう。
「今度接待なので」「今度親戚が集まるので」「今度お祝いがあるので」
「なんかいい感じに用意して頂けないでしょうか?」
お客様から信頼されている証ですよね。そんなリクエストを頂けるなんて。
が、どうやったらそれに応えることができるか…。
もちろん伊勢海老とかアワビ使えば映えるんだけど、原価が…。
料理人の腕の見せ所です。
宴席に華を添えるアカハタ(アコウ)の姿作り
どうですか?
姿造りといえば、鯛がメジャーですが、それだと色気が無い。「あーね」と無難ではありますが。心に刺さらない…。
が、どうですか?アカハタだと。「おっ!」ってなりますよね。
きれいな赤でしょう。皮目もあえて残して色鮮やかに。
これが宴席で出てくると圧倒的な華があります。そして、上品な白身の甘みがたまりません。
集うみんなの記憶に留まり、それぞれの人生に刺さる一品です。
アコウとは?
地域によって呼び名が異なる魚が多くあります。今回ご紹介する「アコウ」もそのひとつです。天草牛深において、アコウと言えば「ゴマアコウ」と「アカアコウ」を指します。
「オオモンハタ」という魚をご存知でしょうか。
この名称は聞いたことがある方も多いと思います。
実は天草牛深では、「オオモンハタ」を「ゴマアコウ」と呼んでいるのです。
オオモンハタ=ゴマアコウというわけです。
ゴマアコウは海底の岩礁や海草の間などに棲み、生息範囲が狭い魚で「根魚」と呼ばれる魚の一種で、寿命が長いのが特徴です。
ゴマアコウは、大きさによってその呼び名も変わります。
- 上ゴマアコウ(1kg以上)
- 小ゴマアコウ(0.6~0.9kg)
- 豆ゴマアコウ(0.3~0.5kg)
天草牛深では「豆ゴマ」「小ゴマ」「上ゴマ」と略すことも多いです。
値段・価格は、上ゴマが一番高く、小ゴマ、豆ゴマと小さくなるにつれて1kgあたりの単価も安くなっていきます。
一般的には「アカハタ」と呼ばれる根魚。天草牛深では「アカアコウ」と呼びます。
その色味から「赤魚(アカイヨ)」とも呼ばれ、天草牛深では、実はこちらのほうが一般的です。「赤(アカ)」とは「赤魚」を指します。
アカハタ=アカアコウ=赤魚(アカイヨ)というわけですね。
ゴマアコウと同じく、大きさによってその呼び名も変わります。
- 上赤魚(1kg以上)
- 小赤魚(0.6~0.9kg)
- 豆赤魚(0.3~0.5kg)
値段(価格)も上赤魚が一番高く、小赤魚、豆赤魚と小さくなるにつれてキロ単価も安くなっていきます。
キジハタとアコウは同じ魚?
キジハタとアコウは同じ魚。よく使われる名称はキジハタで、アコウとは地方での呼び名です。
九州でもキジハタをアコウと言いますが、関西方面の地方ではアコウという呼び名を使うことが多いです。
アコウの味は?調理方法は?
とても淡白なのに味わい深く、上品な白身魚で、高級寿司店や料亭でも好んで使われています。
「刺し身」や「寿司」が、最もその旨味を感じられます。ほかにも、クセのない上品な甘さなので、煮付けや焼きでもオススメです。
先に紹介したアカアコウの姿造りは、特に刺盛りで映えます。その存在感や豪華絢爛さがコースに彩りを添えます。
アコウの価格は?
時期にもよりますが、1キロ3500〜4500円です。
高級魚ゆえ、価格があまり表に出ておらず、ネット上では1kgあたり数万円するケースもあるようです。
なかなかハードルが高いようにも見えますが、それだけ価値がある魚であるとも言えます。
なお、牛深水産のLINE@にご登録いただくと、毎朝最新の水揚げ情報が届きます。
「珍しい魚が欲しい」「新鮮な魚を楽しみたい」という方はぜひご登録ください。