古くから愛されている食材
ナマコを漢字で表すと「海鼠」。
どう読んでも「ナマコ」とは読めなさそうですが、
ねずみの後ろ姿に似ていることからつけられたそうです。
見た目に抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、
ナマコは江戸時代にはもう食されていたとされています。
日本人にとって非常に身近な食材でもあったわけです。
コリコリとした食感がたまらないナマコ。
とはいえ、何の知識もない状態で最初に食べようと思った人はすごいですね。。。
ナマコの不思議な生態。冬眠ならぬ夏眠?
なまこは海水温が低くなれば低くなるほど、活発に動き回ります。
活発に動き回ると言っても毎分、数センチしか動きません。
ゆっくりと動きながら有機物を餌に生活しています。
ナマコはウニやヒトデの仲間ですが、動物のナマケモノよりゆっくりとした動きで、
食物連鎖の激しい海の中を生き抜いてきています。
ナマコの身の守り方は、独特です。
内蔵からネバネバとした糸状の物を吐き出し、
魚のエラなどに絡ませて動けなくさせます。
ナマコの体積の90%は水。
トカゲのように危険を感じたり損傷したりすると、
自ら身の一部を切って逃げます。
そして驚異の再生力で身を復活してしまいます。
ナマコの攻撃力は限りなくゼロに近いのですが、
再生力はものすごいですね。
ナマコの種類
ナマコは「赤ナマコ」「黒ナマコ」「青ナマコ」の大きく3種類に分けられます。
生活する場所によって身の色や質が変わることから名付けられています。
その中でも赤ナマコが最も味が良いとされており、
高級品です。
牛深で水揚げされているもののほとんどは赤ナマコ。
青ナマコも生息していますが、赤なまこに比べ安価なこともあり、
あまり水揚げされません。
赤ナマコはどんな味?
赤ナマコの特徴はコリコリとした食感。
スライスして、大根おろしとポン酢でシンプルにさっぱりと頂くと、
ナマコ本来の食感を楽しめます。
火を通すと身が柔らかくなり、これまた絶品です。
ナマコの腸を塩漬けにした「このわた」
ナマコは腸も美味しくいただけます。
ナマコの腸を塩漬けにした「このわた」は日本の三大珍味の一つで、高級珍味です。
その歴史は古く、平安時代の史料にも登場します。
尾張徳川家が徳川将軍家に献上したことで知られています。
気になる価格と旬は?
1個あたり650円前後です。
旬は11〜2月頃までで、とくに寒い冬が一番美味しい時期です。
入荷状況につきましては、毎日更新している
「本日の水揚げ情報」からご確認ください。
赤ナマコの酢の物のレシピ
おすすめの食べ方である「赤ナマコの酢の物」のレシピをご紹介します。
材料(4〜5人前)
- 赤ナマコ 1個(300g)
- 薬味(刻みネギ・紅葉おろし・大根おろし)
- ポン酢
作り方
- 赤ナマコの口を包丁でえぐる。(ヒダが付いている方が口側。歯状の軟骨があり硬い)
- 内子や腸を引き出し、水洗いする。
- 縦に包丁を入れ薄いスライスに切り出し、薬味を合わせてお召し上がり下さい。
赤ナマコの酢の物に合うお酒
冷酒
茶ぶりナマコのレシピ
材料(4〜5人前)
- 赤ナマコ 1個(300g)
- 玄米茶(大さじ1)
- 水(1リットル)
- 薬味(刻みネギ・紅葉おろし・大根おろし)
- ポン酢
作り方
- 赤ナマコの口を包丁でえぐる。(ヒダが付いている方が口側。歯状の軟骨があり硬い)
- 内子や腸を引き出し、水洗いする。
- ナマコの足側(ザラザラ)、背中側(トゲトゲ)で並行に切り分ける。(背中と腹で火の通り方が違う)
- 鍋に水と茶葉を入れ火にかけて80℃まで加熱する。
- 背中と腹を別々に霜降りの要領で火を入れる。(4〜5分位)
- 氷水に落とすとグミの触感になったら完成。酢の物のナマコより厚めに切り出しグミのような触感でお召し上がり下さい。
茶ぶりナマコに合うお酒
常温の日本酒