今日ご紹介する天草牛深の地魚はこちら。
天草牛深では「ハンタ」と呼ばれています。全国区では「イラ」のほうが一般的な呼称となっています。
なぜイラと呼ばれているのか?名前の由来は?
漢字では「苛」「苛魚」と書きます。まさにイラつく魚です。
どこら辺が?と思う方も多いでしょう。
一つ目は捕まえようとすると噛み付いてくるんです。
普段生け簀の中では素早く泳いでいるわけでもありません。むしろじっとしてて静かに遊泳している事のほうが多い。
時には寝そべって 死んでいるのか?と思わされる位です。
が、捕まえようとすると噛み付いてくる。窮鼠猫を噛むという言葉がありますが、ほんとに苛つきます。
二つ目は処理が大変。
まず表面がとてもヌルっとしてます。ツルッと手からこぼれ落ちそうになります。
で、眉間から脊髄に神経を通していくのですが、脊髄の位置が分かりにくい。そして反応が鈍い。
他の魚だと脊髄に神経棒という針金を通していくと、ビクビクビクっと一瞬痙攣するのですが、
その反応がとても鈍いのです。ビクっという反応よりも指先の背骨をゴリゴリ通ってる感覚だけが頼りです。
その後、ウロコをとっていくのですが、ハンタのウロコは他の魚と比べても大きく、大変取りにくいのです。
さらに、通常内臓をとる時はエラに包丁を入れて、頭はつけたまま、下腹を真っ二つに割って取り出します。
が、ハンタのエラは頭蓋骨に密接に結びついていて、外すのがとても大変です。
正直、下処理もイライラする魚です。
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そんなハンタはどうやって美味しい食べ方は?
そんなイライラを乗り越えて、捌いたハンタ。
刺身もプリプリして美味しいですし、焼きや煮付けも大変美味しくいただけます。
苦労が報われる瞬間です。
そんなハンタの一風変わった食べ方をご紹介します。
ウロコを残したまま揚げる。
え?ウロコも食べれるの?って感じでしょうが、食べれるんです。
揚げることで、ウロコや皮がサクッとした食感になります。
そして、中身はフワッとして口当たりも最高。身質もクセがなく、サクッとフワッのコントラストがたまらない、とっても面白い一品となります。
ハンタの入荷状況につきましては、
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「ハンタの唐揚げ」のレシピ
ウロコ付きで揚げるとパリッとした食感が楽しめます。
材料(2〜3人前)
- ハンタ 600〜700g
- 片栗粉 適量
- 塩コショウ 適量
作り方
- ハンタの腹を割いてエラと内臓を取る。
- ウロコをつけたまま三枚におろす(すべりやすいので注意)。腹骨と中骨を取り、食べやすい大きさにカットして水気を取る。
- 身に片栗粉をまぶし、170℃に加熱した油で5分間揚げる。
- よく揚がったら塩コショウを振り、完成。
唐揚げ以外の美味しい食べ方 「ハンタの潮汁」
クセの無い白身なので椀種によく合います。
材料(4〜5人前)
- ハンタ 500〜600g
- 乾燥アオサ 適量
- 昆布 5センチ角1枚
- 酒 適量
- 薄口醤油 適量
- 塩 適量
作り方
- ハンタはウロコを取って腹を割き、エラと内臓を取る。
- 頭は半割にし、身は2枚おろしで適当な大きさにカット。熱湯をかけ霜降りし、血と汚れを取り除く。
- 鍋に水を注ぎ、酒とダシ昆布・身を入れて火にかける。
- 沸騰したら弱火にしてアクを取り、静かに沸騰させる(30分位)。
- 十分にダシが出たら薄口醤油と塩で味をつける。
- お椀に身を盛り、静かに吸い地を張り、乾燥アオサを散らして完成。
ハンタの気になるお値段や相場は?
一般小売価格では1キロ1,000円〜が多いように見受けられます。
流通量は少ないですが、比較的安価で取引されているようです。
旬は秋〜夏です。
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